今日は鼡径部痛症候群(股関節痛)の治療法についてお話しします。
野球で肩が痛くなるように、サッカーでは股関節が痛くなります。臨床ではサッカー選手が明らかに多いのも事実ですが、陸上競技やパワー系の仕事をしている人など様々な人に起こります。
治療は3段階になります。
1段階 股関節の「可動性」(柔軟性)を出します。
運動の方向は屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋の6方向になります。
※可動域を左右の股関節で比べ評価します。
2段階 股関節の「安定性」(筋力)を出します。
股関節の内旋筋はありませんので屈曲、伸展、内転、外転、外旋の5方向の筋力強化をはかります。
※MMTで左右の筋力差を確認し、ターゲットとなる筋を特定します。
3段階 股関節の「協調性」(上半身と下半身の連動性)を出します。
クロスモーションで、伸展方向と外転方向には力を入れ、内転・屈曲方向には力を入れません。
写真でも乗せたように、キック動作では下半身の筋力だけに頼らず、上半身のリードが重要になります。
まとめ
重症例では治癒までに長期を要し、また治癒しても再発することも多いです。
既往歴に注意し、生活指導も含めて行って行きます。